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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(一)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(一) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 309.839 Zeichen · 622 Bildschirme

Aozora Bunko

三

一方、それらの兵に対して、曹操は、衛弘から充分の軍費をひき出して、武器糧食の充実にかかっていた。

「あのように、軍資金が豊富なところを見ると、彼の檄は、空文でない。ほんとに朝廷の密詔を賜わっているのかも知れん」

形勢を見ていた者までが、その隆々たる軍備の急速と大規模なのを見て、

「一日遅れては、一日の損がある――」といわんばかり、争って、東西から来り投じた。

(河南の地を兵で埋めてみせん)

と、いつか衛弘にいった言葉は、今や空なる豪語ではなくなったのである。

従って、富豪衛弘も、投財を惜しまなかった。いや、彼以外の富豪までが、みな乞わずして、

「どうか、つかってくれ」と、金穀を運んできた。

すでに曹操はもう、多くの将星を左右に侍らせ、三軍の幕中に泰然とかまえていて、そういう富豪の献物が取次がれて来ても、

「あ、さようか。持って来たものなら取っておいてやれ」

と、いうぐらいのもので、会ってやりもしなかった。

三

さきに都を落ちて、反董卓の態度を明らかにし、中央から惑星視されていた渤海の太守袁紹の手もとへも、曹操の檄がやがて届いてきた。

「曹操が旗をあげた。この檄に対して、なんと答えてやるか」