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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(一)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(一) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 309.839 Zeichen · 622 Bildschirme

Aozora Bunko

三

十常侍の徒輩が、あまりにも賢を追い邪を容れて、目をおおうばかりな暴状に、官吏がいやになって、野に隠れていた者でございます」

主は改めて礼をほどこした。

その夜明け頃――

河へ投身して死んだ張譲を見捨てて、段珪はひとり野道を逃げ惑うてきたが、途中、閔貢の隊に見つかって、天子の行方を訊かれたが、知らないと答えると、

「不忠者め」

と、閔貢は、馬上から一颯に斬ってしまった。そしてその首を、鞍に結びつけ兵へ向って、

「なにせい、この地方に来られたに違いない」と、捜査の手分けを命じ、自身もただ一騎馳け、彼方此方と、血眼で尋ねあるいていた。

三

崔毅の家をかこむ木立の空に、炊煙があがっていた。

帝と陳留王のふたりを匿しておいた茅屋の板戸を開いて、崔毅は、

「田舎です、なにもありませんが、飢えをおしのぎ遊ばすだけと思し召して、この粥など一時召上がっていてください」と、食事を捧げた。

帝も、皇弟も、浅ましきばかりがつがつと粥をすすられた。

崔毅は涙を催して、

「安心して、お眠りください。外はてまえが見張っておりますから」と、告げて退がった。

荒れた傾いだ荘院の門に立ったまま、崔毅は半日も立っていた。