Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(一)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(一) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 309.839 Zeichen · 622 Bildschirme
三
しかし、この後は、いずれまた、ひそかにお目にかかって相談しましょう」
赤兎馬にまたがって、呂布は帰って行った。王允は、その後ろ姿を見送って、
――思うつぼに行った。
と独りほくそ笑んでいた。
その夜、王允はただちに、日頃の同志、校尉黄、僕射士孫瑞の二人を呼んで、自分の考えをうちあけ、
「呂布の手をもって、董卓を討たせる計略だが、それを実現するに、何かよい方法があるまいか」
と、計った。
「いいことがあります」と、孫瑞がいった。
「天子には、先頃からご不予でしたが、ようやく、この頃ご病気も癒えました。ついては、詔と称し、偽の勅使を塢の城へつかわして、こういわせたらよいでしょう」
「え。偽勅の使いを?」
「されば、それも天子の御為ならば、お咎めもありますまい」
「そしてどういうのか」
「天子のおことばとして――朕病弱のため帝位を董太師に譲るべしと、偽りの詔を下して彼を召されるのです。董卓はよろこんで、すぐ参内するでしょう」
「それは、餓虎に生餌を見せるようなものだ。すぐ跳びついてくるだろう」
「禁門に力ある武士を大勢伏せておいて、彼が、参内する車を囲み、有無をいわせず誅戮してしまうのです。