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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(一)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(一) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 309.839 Zeichen · 622 Bildschirme

Aozora Bunko

三

何事かを、その耳へささやいた李粛は、彼の怪しくかがやく眼を見つめながら、そばを離れて、

「善は急げという。ご決心がついたら直ぐやり給え。予は、ここで酒を酌んで、吉左右を待っていよう」と、煽動した。

呂布は、直ちに出て行った。

そして営の中軍へ入って、丁原の幕中をうかがった。

丁原は、燈火をかかげて、書物を見ていたが、何者か入ってきた様子に、

「誰だっ」と、振向いた。

血相の変った呂布が剣を抜いて突っ立っているので、愕然と立ち、

「呂布ではないか。何事だ、その血相は」

「何事でもない。大丈夫たるものなんで汝がごとき凡爺の子となって朽ちん」

「ばッ、ばかっ。もう一度いってみい」

「何を」

呂布は、躍りかかるや否や、一刀のもとに、丁原を斬り伏せ、その首を落した。

黒血は燈火を消し、夜は惨として暗澹であった。

呂布は、狂える如く、中軍に立って、

「丁原を斬った。丁原は不仁なるゆえに、これを斬った。志ある者はわれにつけ。不服な者は、我を去れっ」と、大呼して馳けた。

中軍は騒ぎ立った。去る者、従う者、混乱を極めたが、半ばは、ぜひなく呂布についてとどまった。

この騒ぎが揚ると、