Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

さんごくし

三国志(一)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(一) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 309.839 Zeichen · 622 Bildschirme

Aozora Bunko

「それゃあ分っているが、とにかく俺は、目前の事実を憎むよ」

「いくら黄匪を討伐しても、中央の悪風を粛正しなければ、ほんとのよい時代はやって来まいな」

「黄巾の賊はなお討つに易し。廟堂の鼠臣はついに趁うも難し――か」

「その通りだ」

「考えれば考えるほど、俺たちの理想は遠い――」

道をながめ、空を仰ぎ、両雄は嘆じ合っていた。

少し前へ立って、馬を進めていた玄徳は、二人の声高なはなしを先刻から後ろ耳で聞いていたが、その時、振りかえって、

「いやいや両人、そう一概にいってしまったものではない。洛陽の将軍のうちにも、立派な人物は乏しくない」と、いった。

玄徳は、言葉をつづけて、

「たとえば先頃、野火の戦野で出会って挨拶を交わした――赤備えの一軍の大将、孟徳曹操などという人物は、まだ若いが、人品といい、言語態度といい、まことに見あげたものだった。叡智の才を、洛陽の文化と、武勇とに磨いて、一個の人格に飽和させているところ、彼など真に官軍の将軍といって恥かしからぬ者であろう。ああいう武将というものは、やはり郷軍や地方の草莽のなかには見当らないと思うな」と、賞めたたえた。

それには、張飛も関羽も、同感であったが、浪人の通有性として官軍とか官僚とかいうと、まずその人物の真価をみるより先に、その色や臭いを嫌悪してかかるので、玄徳にそう