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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(一)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(一) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 309.839 Zeichen · 622 Bildschirme

Aozora Bunko

……劉備ごときに説法を受けんでも、曹操にも大志はある。不遜な奴めが」

と、それを引っ裂いて、

「使者など斬ってしまえ」と、一喝に退けた。

時しもあれ、その時、彼の本領地の州から、続々早打ちが駆けつけて来て、

「たいへんです。将軍の留守をうかがって、突如、呂布が※(「亠/兌」、第3水準1-14-50)州へ攻めこみました」

と、次々に報らせが来た。

×     ×     ×

呂布がどうして、曹操の空巣をねらってその根拠地へ攻めこんできたのであろうか。

彼も、都落ちの一人である。

李、郭などの一味に、中央の大権を握られ、長安を去った彼は、一時、袁術の所へ身を寄せていたが、その後また、諸州を漂泊して陳留の張を頼り、久しくそこに足を留めていた。

すると一日、彼が閣外の庭先から駒を寄せて、城外へ遊びに出かけようとしていると、

「ああ、近頃は天下の名馬も、無駄に肥えておりますな」

呂布の顔の側へきて、わざと皮肉に呟いた男があった。

二

――変なことをいう奴だ。

呂布は迂さん臭い顔して、その男の風采を黙って見つめていた。

それは、陳宮であった。

先頃、陶謙に頼まれて、曹操の侵略を諫止せんと、説客におもむいたが、かえって曹操に一蹴されて不成功に終ったのを恥じて、徐州に帰らず、そのままこの張の許へ隠れていた彼だった。