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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(一)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(一) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 309.839 Zeichen · 622 Bildschirme

Aozora Bunko

――で実は、貴公に分るかどうか試してみたわけで、最前からの無礼はどうかゆるされい。」

偉丈夫に似あわず、礼には篤かった。

すると劉備は、より以上、慇懃にいった。

「豪傑。失礼はむしろ私のほうこそ咎めらるべきです。恩人のあなたを見忘れるなどということは、たとえいかに当時とお変りになっているにせよ、相済まないことです。どうか、劉備の罪はおゆるし下さい」

「やあ、ご鄭重で恐れいる。ではまあ、お互いとしておこう」

「時に、豪傑。あなたは今、この県城の市に住んでおるのですか」

「いや、話せば長いことになるが、いつかも打明け申した通り、どうかして黄巾賊に奪われた主家の県城を取返さんものと、民間にかくれては兵を興し、また、敗れては民間に隠れ、幾度も幾度も事を謀ったが、黄匪の勢力はさかんになるばかりで、近頃はもう矢も尽き刀も折れたという恰好です。……で先頃から、この県に流れてきて、山野の猪を狩って肉を屠り、それを市にひさいで露命をつないでおるような状態です。おわらい下さい。ここのところ、張飛も尾羽打枯らした態たらくなので」

「そうですか。少しも知りませんでした。そんなことなら、なぜ楼桑村の私の家を訪ねてくれなかったのですか」