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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(一)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(一) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 309.839 Zeichen · 622 Bildschirme

Aozora Bunko

「なるほど」

「ですから、恐れいるが、関羽どのの筆で、ひとつ檄文を起草して下さい。それを配るのは、私の知っている村の青年にやらせますから」

「いや、手前は、生来悪文の質ですから、ひとつそれは、劉長兄に起草していただこう」

「いいや、あなたは多年塾を持って、子弟を教育していたから、そういう子弟の気持を打つことは、よくお心得のはずだ。どうか書いて下さい」

すると張飛がそばからいった。

「こら関羽、怪しからんぞ」

「なにが怪しからん」

「長兄劉玄徳のことば、主命の如く反くまいぞ、昨日、約束したばかりじゃないか」

「やあ、これは一本、張飛にやられたな、よし早速書こう」

飛檄はでき上がった。

なかなか名文である。荘重なる慷慨の気と、憂国の文字は、読む者を打たずにおかなかった。

それが近郷へ飛ばされると、やがてのこと、劉玄徳の破れ家の門前には、毎日、七名十名ずつとわれこそ天下の豪傑たらんとする熱血の壮士が集まってきた。

張飛は、門前へ出て、

「お前達は、われわれの檄を見て、兵隊になろうと望んできたのか」

と、採用係の試験官になって、いちいち姓名や生国や、また、その志を質問した。