Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(一)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(一) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 309.839 Zeichen · 622 Bildschirme
果たして、城内の賊は、乱れ立って一方へくずれた。
朱雋は、騎を飛ばして、乱軍の中に、賊将の韓忠を見かけ、鉄弓で射とめた。
韓忠の首を、槍に突き刺させて、従者に高く振り上げさせ、
「征賊大将軍朱雋、賊徒の将、韓忠をかく葬ったり。われと名乗る者やなおある」
と、得意になって呶鳴った。
すると、残る賊将の趙弘、孫仲のふたりは、
「あいつが朱雋か」と、火炎の中を、黒驢を飛ばして、名のりかけてきた。
朱雋は、たまらじと、自軍のうちへ逃げこんだ。韓忠親分の讐と怒りに燃えた賊兵は、朱雋を追って、朱雋の軍の真ん中を突破し、まったくの乱軍を呈した。
賊の一に対して、官兵は十人も死んだ。朱雋につづいて、官軍はわれがちに十里も後ろへ退却した。
賊軍は、気をもり返して、城壁の火を消し、再び四方の門を固くして、
「さあいつでも来い」と構えなおした。
その日の黄昏れ、多くの傷兵が、惨として夕月の野に横たわっている官軍の陣営へ、何処からきたか、一彪の軍馬が馳けきたった。
八
「何者か」
と、玄徳らは、やがて近づいて陣門に入るその軍馬を、幕舎の傍らから見ていた。
総勢、約千五百の兵。
隊伍は整然、歩武堂々。