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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(一)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(一) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 309.839 Zeichen · 622 Bildschirme

Aozora Bunko

「やはり世間はひろい。秀でた人物がいないではない。ただ、世の平静なる時は、いないように見えるだけだ」と、感じたらしかった。

同じ、その世間を、

「甘くはできないぞ」

という気持を抱いたであろう。なにしろ、孫堅の入陣は、その卒伍までが、立派だった。

孫堅の来援を聞いて、

「いや呉郡富春に、英傑ありと、かねてはなしに聞いていたが、よくぞ来てくれた」

と、朱雋はななめならずよろこんで迎えた。

きょうさんざんな敗軍の日ではあったし、朱雋は、大いに力を得て、翌日は、孫堅が准泗の精鋭千五百をも加えて、

「一挙に」と、宛城へ迫った。

即ち、新手の孫堅には、南門の攻撃に当らせ、玄徳には北門を攻めさせ、自身は西門から攻めかかって、東門の一方は、前日の策のとおり、わざわざ道をひらいておいた。

「洛陽の将士に笑わるるなかれ」

と、孫堅は、新手でもあるので、またたく間に、南門を衝き破り、彼自身も青毛の駒をおりて、濠を越え、単身、城壁へよじ登って、

「呉郡の孫堅を知らずや」

と賊兵の中へ躍り入った。

刀を舞わして孫堅が賊を斬ること二十余人、それに当って、噴血を浴びない者はなかった。