Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(一)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(一) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 309.839 Zeichen · 622 Bildschirme
そして吉日を卜して大いに自分が盛宴を設け、不意に、呂布と娶わせて、やんやと、酒席の興にして、大いに笑い祝す趣向とするから。――と、かような言葉なのでした」
「えっ。……では、董太師が、おれの艶福をからかう心算で、つれておいでになったのか」
「そうです。将軍のてれる顔を酒宴で見て、手を叩こうという、お考えだと仰っしゃるのです。――で、折角の尊命をそむくわけにも参りませんから、貂蝉をおあずけした次第です」
「いや、それはどうも」と、呂布は、頭をかいて、
「軽々しく、司徒を疑って、何とも申しわけがない。こよいの罪は、万死に値するが、どうかゆるしてくれい」
「いや、お疑いさえ解ければ、それでいい。必ず近日のうちに、将軍の艶福のために、盛宴が張られましょう。貂蝉もさだめし待っておりましょう。いずれ彼女の歌舞の衣裳、化粧道具など一切もお手許のほうへ送らせることといたします」
呂布は、そう聞くと、三拝して、立帰った。
痴蝶鏡
一
春は、丈夫の胸にも、悩ましい血を沸かせる。
王允のことばを信じて、呂布はその夜、素直に邸に帰ったもののなんとなく寝ぐるしくて、一晩中、熟睡できなかった。