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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(一)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(一) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 309.839 Zeichen · 622 Bildschirme

Aozora Bunko

――呂布にそれをやらせれば、万に一つものがす気遣いはありません」

「偽勅使には誰をやるか」

「李粛が適任でしょう。私とは同国の人間で、気性も分っていますから、大事を打明けても、心配はありません」

「騎都尉の李粛か」

「そうです」

「あの男は、以前、董卓に仕えていた者ではないか」

「いや、近頃勘気をうけて、董卓の扶持を離れ、それがしの家に身を寄せています。なにか、董卓にふくむことがあるらしく、怏々として浮かない日を過しているところですから、よろこんでやりましょうし、董卓も、以前目をかけていた男だけに、勅使として来たといえば、必ず心をゆるして、彼の言を信じましょう」

「それは好都合だ。早速、呂布に通じて、李粛と会わせよう」

王允は、翌晩、呂布をよんで、云々と、策を語った。――呂布は聞くと、

「李粛なら自分もよく知っている。そのむかし赤兎馬をわが陣中へ贈ってきて、自分に、養父の丁建陽を殺させたのも、彼のすすめであった。――もし李粛が、嫌のなんのといったら、一刀のもとに斬りすててしまう」と、いった。

深夜、王允と呂布は、人目をしのんで、孫瑞の邸へゆき、そこに食客となっている李粛に会った。