Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(一)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(一) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 309.839 Zeichen · 622 Bildschirme
※(「眉+おおざと」、第4水準2-90-21)塢には、郭、張済、李などの大将が一万余の兵を擁して、留守を護っていたが、
「董太師には、禁廷において、無残な最期を遂げられた」
との飛報を聞くと、愕然、騒ぎだして、都の討手が着かないうちに、総勢、涼州方面へ落ちてしまった。
呂布は、第一番に、※(「眉+おおざと」、第4水準2-90-21)塢の城中へ乗込んだ。
彼は、何者にも目をくれなかった。
ひたむきに、奥へ走った。
そして、秘園の帳内を覗きまわって、
「貂蝉っ、貂蝉っ……」
と、彼女のすがたを血眼で捜し求めた。
貂蝉は、後堂の一室に、黙然とたたずんでいた。呂布は、走りよって、
「おいっ、歓べ」と、固く抱擁しながら、物いわぬ体を揺すぶった。
「うれしくないのか。あまりのうれしさに口もきけないのか。貂蝉、おれはとうとうやったよ。董卓を殺したぞ。これからは二人も晴れて楽しめるぞ。さあ、怪我をしては大変だ。長安へお前を送ろう」
呂布はいきなり彼女の体を引っ抱えて、後堂から走り出した。城内にはもう皇甫嵩や李粛の兵がなだれ入って、殺戮、狼藉、放火、奪財、あらゆる暴力を、抵抗なき者へ下していた。