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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(一)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(一) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 309.839 Zeichen · 622 Bildschirme

Aozora Bunko

袁紹叛旗を立てたりと聞えれば、山東の国々ことごとく騒いで、それらが、一時にものをいいますぞ」

「ぜひもない。予に背く者は討つあるのみだ」

「ですが、元来、袁紹という人物は、思慮はあるようでも、決断のない男です。それに天下の大勢を知らず、ただ憤怒に駆られてこの席を出たものの、あれは一種の恐怖です。なんであなたの覇業を妨げるほどな害をなし得ましょうや。むしろ喰らわすに利をもってし、彼を一郡の太守に封じ、そっとしておくに限ります」

「そうかなあ?」

座右をかえりみて呟くと、蔡も大きに道理であると、それに賛意を表した。

「では、袁紹を追い討ちにするのは、見あわせとしよう」

「それがいいです、上策と申すものです」

口々からでる讃礼の声を聞くと、董卓はにわかに気が変って、

「使いを立てて、袁紹を渤海郡の太守に任命すると伝えろ」

と、厳命を変更した。

その後。

九月朔日のことである。

董卓は、帝を嘉徳殿に請じて、その日、文武の百官に、

――今日出仕せぬ者は、斬首に処せん。

という布告を発した。そして殿上に抜剣して、玉座をもしり目に、

「李儒、宣文を読め」

と股肱の彼にいいつけた。