Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(一)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(一) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 309.839 Zeichen · 622 Bildschirme
先手を承った孫堅の陣はもちろん、
「来れや、敵」と、覚悟のまえの緊張を呈していた。
その後陣に、済北の鮑信が備えていたが、北軍南下の報らせを聞くと、弟の鮑忠をそっと呼んで、
「どうだ弟。おまえがひとつ、小勢をつれて間道を迂回し、※(「さんずい+巳」、第3水準1-86-50)水関の敵へ、奇襲をやってみんか」
「やりましょう」
「実は、長沙の孫堅が、いちはやく先手を承ってしまったので、このままにいれば、われわれは彼の名誉の後塵を拝するばかりだ。残念ではないか」
「私もそう思っていたところです」
「では、すぐ行け。首尾よく関内に突撃したら、火をつけろ。煙を合図に外からおれが大挙して攻めかけるから」
「心得ました」
鮑忠は、兄の鮑信としめし合わせ、夜のうちに五百騎ばかり引いて道なき山を越えて行った。
しかし、それはすぐ、敵の華雄の知るところとなってしまった。物見の小勢につり込まれて、深入りした鮑忠は、難なく取りかこまれて五百の兵と共に敵地で全滅の憂き目に会ってしまった。
その際。
華雄は、自身馬をすすめて、鮑忠を一刀のもとに斬り落し、
「幸先よし」
と、首を取って、その首を早馬で洛陽へ送った。