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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(一)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(一) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 309.839 Zeichen · 622 Bildschirme

Aozora Bunko

憎いやつめ。おれを小児のようにもてあそぶか」と、どなった。

王允は、騒ぐ色もなく、

「どうして将軍は、そんなことをもうご存じなのか。まあ、待ち給え」と、なだめた。

呂布は、なお怒って、

「今、わが邸へ、董太師が美女をのせて、相府へ帰られたと、告げて来た者があるのだ。そんなことが知れずにいると思うのか。この二股膏薬め。八ツ裂きにしてくれるから覚えておれよ」

と、従う武士にいいつけて、はや引ったてようとした。

王允は、手をあげて、

「はやまり給うな将軍。あれほど固く約したこの王允を、なにとて、お疑いあるぞ」

「やあ、まだ吐かすか」

「ともあれ、もう一度邸へお越しください。ここではお話もしにくいから」

「そうそう何度も、貴様の舌には欺かれぬぞ」

「その上でなお、お合点がゆかなかったら、即座に、王允の首をお持ち帰りください」

「よしっ、行ってやる」

呂布は彼について行った。

密室に通して、王允は、

「仔細はこうです」と、言葉巧みに云った。

「――実はこよい、酒宴の果てた後で、董太師が興じて仰せられるには、そちは近頃、呂布へ貂蝉を与える約束をした由だが、その女性を、ひとまず予が手許へあずけて置け。