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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(一)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(一) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 309.839 Zeichen · 622 Bildschirme

Aozora Bunko

馬鹿野郎ッ。民力があっての官位だぞ。賊軍にさえ、蹴ちらされて、逃げまわって来やがったくせに」

「これッ、鎮まらんか」

「離してくれ」

「離さん。関羽関羽。なぜ見ているか、一緒に、張飛を止めてくれい」

「いや関羽、止めてくれるな。おれはもう、堪忍の緒を切った。――功を立てて恩賞もないのは、まだ我慢もするが、なんだ、あの軽蔑したあいさつは。――人を雑軍かとぬかしおった。私兵かと、鼻であしらいやがった。――離してくれ、董卓の素ッ首を、この蛇矛で一太刀にかッ飛ばして見せるから」

「待て。……まあ待て。……腹が立つのは、貴様ばかりではない。だが、小人の小人ぶりに、いちいち腹を立てていたひには、とても大事はなせぬぞ。天下、小人に満ちいる時だ」

玄徳は、抱き止めたまま、声をしぼって諭した。

「しかし、なんであろうと、董卓は皇室の武臣である。朝臣を弑逆すれば、理非にかかわらず、叛逆の賊子といわれねばならぬ。それに、董卓には、この大軍があるのだ。われわれも共に、ここで斬り死しなければならぬ。聞きわけてくれ張飛。われわれは、犬死するために、起ったのではあるまいが」

「……ち、ち、ちく生ッ」