Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(一)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(一) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 309.839 Zeichen · 622 Bildschirme

Aozora Bunko

「しばらく、ご一同は、その辺に車馬を休めて待っていて下さい」

と、一人でどこへか立ち去ったが、ほどなく立ち帰ってきて、

「劉大人が承知してくれました。もう大船に乗った気でおいでなさい」

と告げた。

「劉大人とは、どこの何をしておる人物かね」

「この土地の大地主です。まあ大きな郷士といったような家柄と思えばまちがいありません。常に百人や五十人の食客は平気で邸においているんですから、われわれ二十人やそこらの者が厄介になっても、先は平気です。またこの地方の人望家でもありますから、しばらく身をかくまっておいてもらうには、なによりな場所でしょうが」

「それは願ってもないことだが、御身との間がらは、どういう仲なのだ」

「劉大人も、今こそ、こんな田舎にかくれて、岳南の隠士などと気どっていますが、以前は、拙者の旧主鴻家とは血縁もあって、軍糧兵馬の相談役もなされ、何かと、旧主鴻家とは、往来しておったのであります。――その頃、自分も鴻家の一家臣として、ご懇意をねがっていたので、鴻家が滅亡の後も、実は、拙者の飲み代だの、遺臣の始末などにも、ずいぶんご厄介になったもので」

「そうか。