Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(一)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(一) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 309.839 Zeichen · 622 Bildschirme
都へ聞えると、朝廷から、
(乱賊を鎮定して、地方の平穏につくした功によって、建徳将軍費亭侯に封じ給う)
と、嘉賞の沙汰を賜わった。
で、曹操は、またも地方に勢威をもりかえして、その名、いよいよ中外に聞えていたが、そうした中央の政廟には、相かわらず、その日暮しな政策しか行われていなかった。
長安の大都は、先年革命の兵火に、その大半を焼き払われ、当年の暴宰相董卓は殺され、まったく面目を一新するかと思われたが、その後には李、郭などという人物が立って、依然政事を私し、私慾を肥やし、悪政ばかり濫発して、すこしも自粛するところがなかったため、民衆は怨嗟を放って、「一人の董卓が死んだと思ったら、いつのまにか、二人の董卓が朝廷にできてしまった」と、いった。
けれど誰も、それを大声でいう者はない。司馬李、大将軍郭の権力というものは、百官を圧伏せしめて、絶対的なものとなっている。
ここに太尉楊彪という者があった。或る時朱雋と共に、そっと献帝に近づいて奏上した。
「このままでは、国家の将来は実に思いやられます。聞説、曹操は今、地方にあって二十余万の兵を擁し、その幕下には、星のごとく、良い武将と謀臣をかかえているそうです。