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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(五)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 325,249 字 · 653 頁
七
「どうか、主人の無礼は、幾重にもおゆるし下さい。まったく悪気で申しあげたわけではないと云っておりますから」と、額を叩いて詫び入った。
趙子龍は、彼らの詐術であることを看破していたが、わざと面をやわらげ、土産の酒壺を開かせて、「きょうは、せっかくの所を、酔い損ねてしまった。大いに酔い直そう」といって、使いの二人にも、大杯をすすめた。
七
陳応、鮑龍のふたりは、「わが事成る」と、すっかり油断してしまったらしい。趙雲のもてなしに乗って泥のように酔ってしまった。
趙雲は、頃をはかって、至極簡単に二人の首を斬り落した。そして彼の部下らにも酒を振舞い、引出物を与えなどしておいて、
「此方の手勢について働けばよし、さもなくば、陳応、鮑龍のようにするがどうだ」
と、首を示して説いた。
五百の部下は、降伏して、たちまち趙雲の手勢に加わることを約した。趙雲はその夜のうちに、この五百名を先頭に立たせ、後から千余騎の本軍をひきいて、桂陽の城へ押し襲せた。
城主趙範は、使いにやった鮑龍、陳応が帰って来たものとばかり信じていた。門を開けて、
「首尾はどうだった?」と、味方の五百人へ訊ねた。