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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(五)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 325,249 字 · 653 頁
裏の裏
一
抜かりはあるまいが、くれぐれも周瑜にさとられぬように」
すると、※(「門<敢」、第3水準1-93-58)沢は、首を振って断った。
「いや、その使いには、ほかにしかるべき人物をやって下さい、てまえはこれに留まりましょう」
「なぜか」
「二度と、呉へ帰らんなどとは、期してもおりません」
「だが、ご辺ならば、往来の勝手も知る、もしほかの者をやったら、黄蓋も惑うだろう」
再三、曹操に乞われて、沢は初めて承知した。――なお曹操が自分の肚をさぐるためにそういったのではないかということを※(「門<敢」、第3水準1-93-58)沢は警戒していたのである。
――が、今は曹操も、充分、彼の言を信じて来たもののようだった。※(「門<敢」、第3水準1-93-58)沢は仕すましたりと思ったが、色にも見せず、他日、再会を約して、ふたたび帰る小舟に乗った。その折も曹操から莫大な金銀を贈られたが、
「大丈夫、黄金のために、こんな冒険はできませんよ」
と、手も触れず、一笑して、小舟を漕ぎ去った。
呉の陣所へもどると、彼はさっそく黄蓋と密談していた。黄蓋は事の成りそうな形勢に、いたく歓んだが、なお熟慮して、