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さんごくし

三国志(五)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(五)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。

N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 325,249 字 · 653 頁

青空文庫

二

――こう話しているところへ、江北の蒋幹が、また訪ねてきたと、部下の者が取次いできたのだった。

二

それを機に、統は暇をつげて帰った。

周瑜は、それを送って、ふたたび営中にもどると、天地を拝礼して、喜びながら、

「われにわが大事を成さしむるものは、いまわれを訪う者である」と、いった。

やがて、蒋幹は、案内されて、ここへ通ってきた。――この前のときと違って、出迎えもしてくれず、周瑜は、上座についたまま、傲然と自分を睥睨している様子に、内心、気味わるく思いながらも、

「やあ、いつぞやは……」と、さりげなく、親友ぶりを寄せて行った。

すると周瑜は、きっと、眼にかど立てて、

「蒋幹。また貴公は、おれを騙そうと思ってきたな」

「えっ……騙そうとして? ……あははは、冗談じゃない。旧交の深い君に対してなんで僕がそんな悪辣なことをやるもんか。……それどころではない。吾輩は、実は先日の好誼にむくいるため、ふたたび来て、君のために一大事を教えたいと思っておるのに」

「やめたがいい」

周瑜は噛んで吐き出すように、

「――汝の肚の底は、見えすいている。この周瑜に、降参をすすめる気だろう」