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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(五)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 325,249 字 · 653 頁
三
「待っていた」とばかり、許※(「ころもへん+睹のつくり」、第3水準1-91-82)は馬を躍らせて、馬超へ呼びかけた。おうっと、一言、馬超もきょうは敢然と出て戦った。
戦うこと百余合、双方とも、馬を疲らせてしまったので、各※(二の字点、1-2-22)陣中に引き分れ、ふたたび馬をかえて人まぜもせず戦い直した。
三
勝負は果てない。
火華をちらし、槍を砕き、また戟をかえて、鏘々、戛々、斬り結ぶこと実に百余合。
「ああ……」
と、両軍の陣は、ただ手に汗を握り、うつろにひそまり返って見ているだけだった。
(――虎痴許を相手に、あれほど戦い得る馬超も馬超なり、また西涼の馬超を敵にまわして、これ程に戦う者も、許※(「ころもへん+睹のつくり」、第3水準1-91-82)をおいてはあるまい。実に、虎痴も虎痴なり)
と、ことばに出す余裕もないが、誰とて、感嘆しないものはなかった。
そのうちに、許※(「ころもへん+睹のつくり」、第3水準1-91-82)は、
「ああ暑い。この大汗では眼をあいて戦えぬ。馬超、待っておれ」
斬り合っているうち、ふいに、こう吐き捨てると、またまた、ぷいと味方の陣中へ引っ込んでしまった。