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さんごくし

三国志(五)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(五)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。

N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 325,249 字 · 653 頁

青空文庫

赤壁の大襲撃

一

「周都督のお召しである。すぐ来い」

有無をいわせず、彼を囲んで、捕縛してしまった。

蔡和は、仰天して、

「それがしに何の罪やある!」と叫んだが、

「仔細は知らん。云い開きは、都督の前でいたせ」と、兵は仮借なく引っ立てた。

周瑜は、待っていた。

彼を見るやいな、

「汝は、曹操の間諜であろう。出陣の血まつりに、軍神へ供えるには、ちょうどよい首と、今日まで汝の胴に持たせておいたが、もう好かろう。いざ祭らん」と、剣を抜き払った。

蔡和は、哀号して、甘寧や沢も自分と同腹なのに、自分だけを斬るのはひどいと喚いたが、周瑜は笑って、

「それはみな、自分がさせた謀略である」

と、耳もかさず、一閃の下に屠った。

赤壁の大襲撃

一

時すでに初更に近かった。

蔡和の首を供えて水神火神に祷り、血をそそいで軍旗を祭った後、周瑜は、

「それ、征け」と、最後の水軍に出航を下知した。

このときもう先発の第一船隊、第二船隊、第三船隊などは、舳艫をそろえて、江上へすすんでいた。

黄蓋の乗った旗艦には、特に「黄」の字を印した大旗をひるがえし、その余の大船小艇にも、すべて青龍の牙旗を立てさせていた。

宵深まるにつれて、烈風は小凪になったが、東南の風向きに変化はない。