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さんごくし

三国志(五)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(五)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。

N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 325,249 字 · 653 頁

青空文庫

四

すると、その火はもうあらかた消されていたが、その余燼の内から、

「趙雲子龍。これにて、汝らの帰るを待てり」

と、思わぬ一軍が、自分たちの陣中から現れたのみか、狼狽して逃げ戻ろうとした※(「形のへん+おおざと」、第3水準1-92-63)道栄は、ついにここで趙雲子龍の槍にかけられ、無残な死をとげてしまった。劉延も、生捕られた。

夜の白々明けには、孔明の四輪車の前に、劉延の父劉度もまた、降伏を誓いに出ていた。

四

玄徳、孔明は轡をならべて、零陵へ入城した。

前の太守劉度は、そのまま郡守としてここに置き、子の延は軍に加えて、さらに、桂陽(湖南省・榔県)へ進んだ。

桂陽へ攻め寄せる日。

「たれがまず先陣するか」と、玄徳が諸将を見わたした。

「それがしが!」と、一人が手を挙げたとたんにすぐ、張飛もおどり出て、

「願わくは此方を!」と、希望した。

先に手を挙げたのは趙子龍であった。孔明は、

「趙雲の答えが少し早かった。早いほうに命ぜられては」

孔明が、迷っている玄徳へそういった。ところが、張飛は肯かない。

「返事の早いか遅いかで決めるなど、前例がありません。何故、てまえをお用いなされぬか」