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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(五)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 325,249 字 · 653 頁
四
孫権は、一言をもって、衆議を抑えた。
そして、また甘寧にむかい、
「其方をさし向けて、黄祖を討つことは、例えばこの酒の如しじゃ。一気に呑みほしてしまうがよい。もし黄祖を破ったら、その功は、汝のものであるぞ」
と、盃になみなみと酒をたたえて与えた。
かくて、周瑜を大都督に任じ、呂蒙を先手の大将となし、董襲、甘寧を両翼の副将として、呉軍十万は、長江をさかのぼって江夏へおしよせた。
四
鴻はみだれて雲にかくれ、柳桃は風に騒いで江岸の春を晦うした。
舳艫をそろえて、溯江する兵帆何百艘、飛報は早くも、
「たいへん!」
と、江夏に急を告げ、また急を告げてゆく。
黄祖の驚きはひと通りではない。
が、――先に勝った覚えがある。
「呉人の青二才ども、何するものぞ」
蘇飛を大将として、陳就、龍を先鋒として、江上に迎撃すべく、兵船をおし出し、準備おさおさ怠りない。
大江の波は立ち騒いだ。
呉軍は、口の水面をおもむろに制圧し、市街の湾口へとつめてきた。
守備軍は、小舟をあつめて、江岸一帯に、舟の砦を作り、大小の弩弓をかけつらね、一せいに射かけてきた。
呉の船は、さんざん射立てられ、各船、進路を乱して逃げまどうと、水底には縦横に大索を張りめぐらしてあることとて、櫓を奪われ、舵を折り、