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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(五)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 325,249 字 · 653 頁
といってきかない。
趙雲、張飛は、留守を命ぜられ、関羽だけが供をして行った。
一船の随員わずか二十余名、ほどなく呉の中軍地域に着いた。
江岸の部隊からすぐこの由が本陣の周瑜に通達された。――来たか! というような顔色で、周瑜は番兵にたずねた。
「玄徳は、どれほどな兵を連れてやって来たか」
「従者は二十人ぐらいです」
「なに二十人」
周瑜は笑って、
(わが事すでに成れり!)
と、胸中でつぶやいていた。
ほどなく、玄徳の一行は、江岸の兵に案内されて、中軍の営門を通ってきた。周瑜は出て、賓礼を執り、帳中に請じては玄徳に上座を譲った。
「初めてお目にかかる。わたくしは劉備玄徳。将軍の名はひとり南方のみではなく、かねがね北地にあっても雷のごとく聞いていましたが、はからずも今日、拝姿を得て、こんな愉快なことはありません」
玄徳が、まずいうと、
「いやいや、まことに、区々たる不才。劉皇叔の御名こそ、かねてお慕いしていたところです。陣中、何のご歓待もできませんが」
と、型のごとく、酒宴にうつり、重礼厚遇、至らざるなしであった。
その日まで、孔明は何も知らなかったが、ふと、江岸の兵から、今日のお客は、夏口の劉皇叔であると聞いて、