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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(五)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 325,249 字 · 653 頁
よしよしこれへ通せ」
彼は、その間に、諸大将へ計りごとをささやいて、
「さて、どんな顔をして来るか」と、蒋幹を待っていた。
やがて蒋幹は、それへ案内されてきて、眼をみはった。いや面喰らったといったほうが実際に近い。華やかな錦衣をまとい、花帽をいただいた四、五百人の軍隊が、まずうやうやしく轅門に彼を出迎え、さて営中に入ると、同じように綺羅な粧いをした大将が、周瑜の座を中心に、星の如く居流れている。
「やあ、幹公か。めずらしいご対面、おつつがないか」
「周都督にもご機嫌よう、慶祝にたえません」
蒋幹は、拝を終ると、特に、親しみを示そうとした。
周瑜も、意識的にくだけた調子で、
「途中、よく矢にも弾にも狙われず来られたな。こんな戦時下、はるばる、江を渡って、何しに来られたのだ。……曹操から頼まれてお越しになったのじゃないかな。あはははは、いや冗談冗談」
と、相手の顔色が変ったのを見ながら、すぐ自分で自分のことばを打消した。
三
蒋幹は内心、どきとしたが、さあらぬ態で、
「これはどうも、迷惑なお疑いですな。近頃、閣下のご高名が呉に振うにつけても、よそながら慶祝にたえず、竹馬の友たりし頃の昔語りでもせんものと、お訪ねしてきたのに。