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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(五)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 325,249 字 · 653 頁
と、語り合っている折へ、番将の一人が、馳け上がってきて、
「ただ今、樊口のほうから、一艘の小舟が、帆を張ってこれへ参る様子。舳にひるがえるは、趙子龍の小旗らしく見えまする」と、大声で告げた。
「さては、帰りつるか」
と、玄徳は劉※(「王+奇」、第3水準1-88-6)と共に、急いで楼を降り、埠桟にたたずんで待ちかまえていた。
果たして、孔明を乗せた趙雲の舟であった。
玄徳のよろこび方はいうまでもない。互いに無事を祝し、袂をつらねて、夏口城の一閣に登った。
そして、呉魏両軍の模様を質すと、孔明は、
「事すでに急です。一別以来のおはなしも、いまはつまびらかに申しあげているいとまもありません。君には、味方の者の用意万端、抜かりなく調えておいでになられますか」
「もとより、出動とあらば、いつでも打ち立てるように、水陸の諸軍勢を揃えて、軍師の帰りを待つこと久しいのじゃ」
「然らば、直ちに、部署をさだめ、要地へ向け、指令を下さねばなりません。君にご異議がなければ、孔明はそれから先に済ましたいと思います」
「指揮すべて、軍師の権と謀を以て、即刻にするがいい」
「僭越、おゆるし下さい」