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さんごくし

三国志(五)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(五)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。

N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 325,249 字 · 653 頁

青空文庫

某を以てその奉行となす。天なる哉、この冥護、絶好の機逸すべからず。万計すでに備われり。かねがねご諜報いたしおきたる通り、今夜二更の頃、それがし、江南の武将の首をとり、あわせて、数々の軍需の品、粮米を満載して、貴陣へ投降すべし。降参船にはことごとく檣頭に青龍の牙旗を立つ。ねがわくは丞相の配下をして、誤認なからしめ給わんことを。

建安十三年冬十一月二十一日

「いかがいたしたかと案じていたが、さすが老巧な黄蓋である。よい機会をつかんだ。折ふしこの風向き、呉陣を脱して来るのも易かろう。各※(二の字点、1-2-22)、抜かりあるな」

と、曹操は大いに歓んで、各部の大将に旨を伝え、自身もまた多くの旗下と共に水寨へ臨んで、その中にある旗艦に坐乗していた。

この日、落日は鉛色の雲にさえぎられ、暮るるに及んで、風はいよいよ烈しく、江上一帯は波高く、千億の黄龍が躍るかとあやしまれた。

×     ×     ×

さるほどに、宵は迫り、呉の陣営にも、ただならないものがあった。

すでに、黄蓋や甘寧も、陣地を立ち、あとの留守には、蔡和がひとり残っていた。

突然、一隊の兵が来て、