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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(五)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 325,249 字 · 653 頁
同姓であるからには、先祖はきっと一家の者だったにちがいない。どうか長く一族の好誼をむすんで下さい」
と、兄弟の盃を乞い、なお生れ年をたずねたりした。
生れた年月を繰ってみると、趙雲のほうが四ヵ月ほど早く生れている。趙範は額をたたいて、
「じゃあ、貴方が兄だ」
と、もう独りぎめに決めて、嬉しいずくめに包まれたような顔して帰った。
次の日、書簡が来た。
実に美辞麗句で埋っている。
そんな物をよこさなくても、趙雲は堂々入城する予定であったから、部下五十余騎を引率して、城内へ向った。
許都、襄陽、呉市などから較べれば、比較にならないほど規模の小さい地方の一城市だが、それでもこの日は、郡中の百姓みな香をたいて辻に出迎え、商戸や邸門はすべて道を掃いていた。城に入ると、趙雲はすぐ、
「四門に札を揚げい」と命じた。
四民に対して、政令を示すことだった。これは、一城市を占領すると、例外なく行われることである。
終ると、趙範は、自ら迎えて、彼を招宴の席に導いた。
そこで降参の城将が、この後の従順を誓う。
趙子龍は大いに酔った。
「席をかえましょう。興もあらたまりますから」