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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(五)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 325,249 字 · 653 頁
「ここは、この世か。人の住む建築か」と、たたずむ者をして恍惚と疑わしめるほどだった。
「いささか予の心に適うものだ」
由来、英雄は土木の工を好むという。
この日、曹操は、七宝の金冠をいただき、緑錦の袍を着、黄金の太刀を玉帯に佩いて、足には、一歩一歩燦爛と光を放つ珠履をはいていた。
「規模の壮大、輪奐の華麗、結構とも見事とも、言語に絶して、申し上げようもありません」
文武の大将は彼の台下に侍立した。そして万歳を唱し、全員杯を挙げて祝賀した。
「何かな、この佳い日、興じ遊ぶことはないか」
曹操は考えているふうであったが、やがて左右に命じて、秘蔵の赤地錦の戦袍を取寄せ、それを広苑の彼方なる高い柳の枝にかけさせた。そして武臣の列に向い、
「各※(二の字点、1-2-22)の弓を試みん。柳を距つこと百歩。あの戦袍の赤い心当を射たものには、すなわちあの戦袍を褒美にとらすであろう。われと思わん者は出て射よ」と、いった。
「心得て候う」とばかり、自ら選手を希望して出た人々は、二行に列を作って、柳に対した。曹氏の一族はみな紅袍を着し、外様の諸将はすべて緑袍を着ていた。
選手はみな馬に乗り、手に彫弓をたずさえて、合図を待つ。