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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(五)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 325,249 字 · 653 頁
それがしはいち早く墻を跳びこえ、この通り身を乞食にやつしてこれまで逃げのびて来た次第。……語るも無念でたまりません」と、涙ながら報じた。
「えっ、父上が殺されたと」
馬超は、愕然とさけんだ。そして蒼白な顔を、うむと呻いて仰向けたと思うと、うしろへ仆れて昏絶してしまった。
もちろん典医や大勢の介抱ですぐ意識はよみがえったが、終夜、寝房のうちから無念そうな泣き声が洩れてきた。
こういう中に玄徳の書簡ははるばると荊州から来た密使によって、馬超の手に渡されたのである。その文章はおそらく孔明が起草したのであろう。まず漢室の式微をいい、馬騰の非業の死を切々と弔い、曹操の悪逆や罪状を説くにきわめて峻烈な筆鋒をもってこれを糺し、そして馬超が嘆きをなぐさめかつ激励して、
――貴君にとっては倶に天を戴かざる父の仇敵、四民にとっては悪政専横の賊、漢朝にとっては国を紊し帝威を冒す姦党、それを討たずして武門の大義名分があろうか。ねがわくは君、涼州より攻め上れ、劉玄徳また北上せん。
と、結んであった。
次の日である。
父馬騰と親友だった鎮西将軍韓遂からそっと迎えがきた。行ってみると、人払いした閑室へ馬超を通して、