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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(五)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 325,249 字 · 653 頁
「どうして、どうして、決して端倪するわけにゆきません。海を倒にし、江を翻す弁才があります。丞相の著されたかの孟徳新書をたった一度見ただけで、経をよむごとく、暗誦じてしまいました。のみならず、博覧強記、底が知れません。あの書は、戦国時代の無名の著書で、おそらく丞相の新著ではない。蜀の国では、三尺の童子も知っているなどともいっていました」
楊修はやや賞めすぎた。青年だから是非もないが、曹操がどんな顔して最後のほうのことばを聞いていたか、気もつかずに、賞めちぎってしまった。
「中国の文化にうとい遠国の使者だ。わが大国の気象も真の武威も知らんのでそんな囈言を申すとみえる。――楊修」
「はい」
「明日、衛府の西教場で、大兵調練の閲兵をなすことになっておるから、汝は、張松を連れて、見物に来い。あれに、魏の軍隊のどんなものかを見せてやれ」
畏まって、楊修は次の日、張松をつれて、練兵場に赴いた。
この日、曹操は、五万の軍隊を、衛府の練兵場に統率し、甲鎧燦爛、龍爪の名馬にまたがって、閲兵していた。
虎衛軍五万、槍騎隊三千、儀仗一千、戦車、石砲、弩弓手、鼓手、螺手、干戈隊、鉄弓隊など四団八列から鶴翼にひらき、五行に列し、また分散して鳥雲の陣にあらたまるなど、雄大壮絶な調練があった後、曹操は、桟敷の下へ馬を返してきた。