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さんごくし

三国志(五)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(五)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。

N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 325,249 字 · 653 頁

青空文庫

民に酒を禁じるほどなら、今に婚姻も禁じるであろう、などと途方もない暴説を吐いておりましたし」

「…………」

「また。あの孔融はですね。ずっと以前ですが、朝廷の御宴の折、赤裸になって丞相を辱めた禰衡――あの奇舌学人とは――古くから親交がありまして、禰衡にあんな悪戯をさせたのも、後で聞けば、孔融の入れ智慧だったということです」

「…………」

「いえ、まだまだ、それのみではありません。彼は荊州の劉表とは、ずいぶん以前から音信を交わしております。また玄徳とは、わけても昵懇と聞いておりますゆえ、この辺の虚実は彼の邸を、突然襲って家探ししてごらんになれば、きっと意外な証拠が現れるのではないかと思われます。――明日、荊州へご発向の前に、ぜひその一事は、明らかに調べてご出陣ありますように」

「…………」

かなり長いあいだしゃべらせておいた。曹操は一語も発せずにいたが、非常にいやな顔つきをしていた。そして聞くだけ聞き終るといきなり、

「うるさい、あっちへ行け」

と、顎をあげて、蠅のように、その家臣を目さきから追い払った。

さすがに、讒者の肚を、観破したのかと思うと、そうでもない。