轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ばいりせんせいぎょうじょうき
梅里先生行状記
吉川 英治
「朝日新聞」1941(昭和16)年2月18日~8月24日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 209,260 字 · 418 页
十一
三人ぐらいな仲間はあるらしい。……だいじょうぶか貴様、ひとりで参っても」
「……へい」
「よせよせ。介三郎にまかせておけ。さあ権三、親方のそちから仕事にかからんではだめではないか。晩にまた、わしが尺八でも聴かせるから、きげんを直してかかってくれ。さあ、かかってくれい。……頼むから」
介三郎はもろ肌をぬいで、饅頭山のうえにのぼった。そして、きのうと同じように地形ならしの鍬を持ちはじめた。
「やれよ、みんな」
親方の石権はそれを見ると、急に職人たちを叱りとばした。けれど我慢のならない渋面をたれよりも濃く持っているのもその石権だった。
十一
その日は、誰もかれも、むッつり無口をつづけて、ただ仕事だけをしていた。
あくる日も。
次の日も。
まるで嘘のよりあいのように、仕事場は気が冴えなかった。
時々、ため息のように、
「ごう腹だなあ。考えだすと、おらあ癪にさわって、たまらねえ」
為が大声を出した。
親方の石権も、職人たちも、それを聞くと、いささか慰められたように、
「忌々しいが、仕方がねえ。佐々の旦那は、喧嘩がきらいなんだから」
介三郎へ、つらあてのように呟いたりした。