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さんごくし

三国志(五)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(五)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。

N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 325,249 字 · 653 頁

青空文庫

早く首を刎ねられよ」と、重ねていった。

孔明はなお、そのことばに反いて、顔を横に振りながら、

「いやいや、私が観るに、※(「形のへん+おおざと」、第3水準1-92-63)道栄の言に嘘はないようです。人物にも観どころがある。有能はこれを惜しみ、努めてこれを生かすことが、真の大将たるものの任です。よろしく彼の計にしたがい、今夜のことを決行しましょう」

即座に、その縄を解いて、彼は※(「形のへん+おおざと」、第3水準1-92-63)道栄を放してやった。

命びろいをして、※(「形のへん+おおざと」、第3水準1-92-63)道栄は味方の陣へ逃げ帰り、すぐ劉延の前へ出て、

「今夜が決戦の分れ目に相成ろう」と、仔細を告げた。

「すわ、油断ならじ」と、劉延は防ぎにかかった。しかし昼間の合戦で、玄徳軍の当るべからざる手並を見ているので、正防法によらず、奇防策を採った。

陣中の柵内には、旗ばかり立てて、兵はみなほかに埋伏していた。そして夜も二更の頃になると果たして、一団の軍勢が、手に手に炬火をもち、喊声をあげ、近づくやいな陣屋陣屋などへ火をかけた。

「来たぞ。引っ包め」

劉延、※(「形のへん+おおざと」