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さんごくし

三国志(五)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(五)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。

N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 325,249 字 · 653 頁

青空文庫

敵中作敵

一

「やよ、西涼の兵ども、予を見て、珍しと思うか。見よ、予にも、眼は四つはなく、口は二つないぞ。ただ異なるのは智謀の深さだけだ」と、戯れをいった。

戯れにはちがいないが、西涼の軍勢は、その笑い顔に震い怖れて、みな口を結んでしまった。

敵中作敵

一

韓遂の幕舎へ、ふいに、曹操の使いが来た。

「はて。何か?」

使いのもたらした書面をひらいてみると曹操の直筆にちがいなく、こうしたためてある。

君ト予トハ元ヨリ仇デハナク、君ノ厳父ハ、予ノ先輩デアリ、長ジテハ、君ト知ッテ、史ヲ語リ、兵ヲ談ジ、天下ノ為、大イニ成スアランコトヲ、誓イアッタ友ダッタ。

端ナクモ、過グル頃ヨリ敵味方トワカレ、矢石ノアイダニ別ルルモ、旧情ハ一日トテ、忘レタコトハナイ。

イマ幸イニ、和議成ッテ、予ナオ数日、渭水ノ陣ニアリ。

乞ウ、一日、旧友韓遂トシテ来リ給エ。

「ああ、彼も、忘れずにいるか」

韓遂は、旧情をうごかされて、翌日、甲も着ず、武者も連れず、ぶらりと、曹操を訪れた。

「やあ、ようこそ」

曹操はなぜか、内へ導かない。自分のほうから陣外へ出てきて、いとも親しげに、平常の疎遠を詫びた。

そしてなお、いうには、