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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(三)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 312,452 字 · 628 頁
三
董承はやむなく、
「高祖皇帝におかれましては、泗上の亭長に身を起したまい、三尺の剣をさげて、白蛇を※蕩山に斬り、義兵をあげて、乱世に縦横し、三年にして秦をほろぼし、五年にして楚を平げ、大漢四百年の治をひらいて、万世の基本をお建て遊ばされたことは、――臣が改めて申しあげるまでもなく、児童走卒といえどもわきまえぬはございません」
と、述べた。
帝は、自責して、さんさんと御涙をたれられた。
「……陛下。何をそのようにお嘆きあそばすか」
董承が、畏る畏る伺うと、帝は嘆息していわれた。
「今、御身の説かれたような先祖をもちながら、子孫には、朕のごとき懦弱なものが生れたかと思うて、朕は朕の身をかなしむのである。……国舅、さらに説いて、朕に訓えよ。してまた、その高祖皇帝の画像の両側に立っている者は、どういう人物であるか」
何か深い叡慮のあることとは、董承にもはや察しられたが、帝のあまりにもきびしい御眼ざしに身もこわばって、彼はにわかに唇もうごかなかった。
三
壁の画像をさして、帝は、重ねて董承の説明を求められた。――高祖皇帝の両側に侍せるはそも如何なる人か、と。
董承は謹んで答えた。