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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(三)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 312,452 字 · 628 頁

青空文庫

二

双方ともおびただしい死傷を出し、お互いに意味なき戦をしたことに呆れはてて、茫然たるばかりだった。

「怪しからぬ陳登の虚言。おれに報告したことと、そちに云ったこととはまるで違う。……ともあれ、砦へ行ってよく聞こう」

呂布は、怪しみながらも、そこで出会った陳宮の兵を合わせ、彼を連れて蕭関へ急いで来たが、そこへ近づくや否や、砦の内から一斉に曹操の兵が不意を衝いて喚きかかってきた。

こんどは本当の曹操の兵だった。先に陳登が引入れておいたものである。鳴りをしずめて待ち構えていた矢先でもある。何でたまろう、呂布、陳宮の兵は、潰乱混走を重ね、またしても、徹底的な打撃をうけてしまった。

呂布さえ、闇を逃げまどって、からくも夜が明けてから、山間の岩陰から出てきたほどである。

幸いに、陳宮に出会ったので、残り少ない味方をあつめ、

「ともかく、この上は、徐州へ帰って、一思案し直そう」と、悄然と急いだ。

ところが。

徐州の城門へ馳け入ろうとすると、櫓の上からバシャバシャッと雨のような矢が降って来た。

「こはいかに?」

と仰天して、いななく駒の手綱をしめながら、城楼をふり仰ぐと、糜竺が壁上にあらわれて、