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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(三)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 312,452 字 · 628 頁
四
「今にみよ」と、恨みの一言を、敗戦場に吐きすてて、「退くも兵法」とばかり向きをかえて、許都へひっ返した。
途中まで来ると、
「劉表は一たん大兵を出そうとしたが、呉の孫策が、兵船をそろえ、江をさかのぼって、荊州を荒さん――と聞えたので、怯気づいて、出兵の可否に迷っておる」という情報が入った。
四
古今の武将のうち、戦をして、彼ほど快絶な勝ち方をする大将も少ないが、また彼ほど痛烈な敗北をよく喫している大将も少ない。
曹操の戦は、要するに、曹操の詩であった。詩を作るのと同じように彼は作戦に熱中する。
その情熱も、その構想も、たとえば金玉の辞句をもって、胸奥の心血を奏でようとする詩人の気持と、ほとんど相似たものが、戦にそのまま駆りたてられているのが、曹操の戦ぶりである。
だから、曹操の戦は、曹操の創作である。――非常な傑作があるかと思えば、甚だしい失敗作も出る。
いずれにせよ、彼は、戦を楽しむ漢であった。楽しむほどだから、惨敗を喫しても、しおれないかといえばそうでもない。
さすがの曹操も、大敗して帰る途中は、凄愴な眉と、惨たるものを顔色に沈めてゆく。
梅酸も酸味