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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(三)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 312,452 字 · 628 頁

青空文庫

四

そして家兄玄徳のために、粉骨砕身する。それこそ今日の罪を詫び、今日の辱をそそぐものだ」

大きな声で、独り言を洩らしていた。その顔を、ほとりにいた馬が、不思議そうにながめていた。

馬は月に遊んでいた。河の水に戯れ、草を喰んで、明日の英気を養っているかに見える。

――その夜、合戦はなかった。

次の日も、これというほどな戦いもない。前線の兵は、敵もうごかず味方も動かずであった。時おり、矢と矢が交わされる程度で、なお、幾日かを対陣していた。

ところが。

その間に、早くも、袁術のほうでは、手をまわし徐州の呂布へ、外交的に働きかけていた。

「もし足下が、玄徳の後ろを攻めて、わが南陽軍に利を示すならば、予は戦後君に対して、糧米五万石、駿馬五百匹、金銀一万両、緞子千匹を贈るであろう」

という好餌をもって、呂布を抱きこみにかかったのである。

四

勿論、呂布はよろこんで袁術から申し出た密盟に応じた。

すぐ、部下の高順に、三万の兵をさずけて、

「玄徳の後ろを襲え」と、へ急がせた。

※(「目+于」、第3水準1-88-76)※(「目+台」、第3水準1-88-79)の陣にあった玄徳は、早くもその情報を耳にして、