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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(三)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 312,452 字 · 628 頁

青空文庫

二

――河北の袁紹からきた特使とあっては、いかに自国を贔屓目に見ても、ひけめを抱かずにはいられなかったからである。

「ご心配には及ばん。あなたは、拙者の私邸に移って、成行きを見ておられるがいい」

彼が唯一の力とたのむ賈※(「言+栩のつくり」、第3水準1-92-6)がそういってくれたので、劉曄はいささか希望をもち、賈※(「言+栩のつくり」、第3水準1-92-6)の私邸に泊っていた。

賈※(「言+栩のつくり」、第3水準1-92-6)は、袁紹の使いを、城中に迎えて、対面した。そして、問うて曰く、

「さきごろ、貴国では、兵を催して、曹操を攻められた由ですが、まだ寡聞にして、その結果を聞いておりません。勝敗はどうついたのですか」

特使は、答えていう。

「なにぶん冬期にかかりましたので、しばらく戦を休め、決戦は来春のこととして、待機しておるわけであります。――折からわが大君袁紹におかれては、常に荊州の劉表と襄城の張繍とは、共に真の国士なり、と仰せられていましたが、せつに両雄を傘下にお迎えありたい意志があります。依って不肖それがしを使いとして、今日、さし向けられた次第。