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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(三)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 312,452 字 · 628 頁

青空文庫

(ここはお互いに団結して、邪魔者の楊奉を除いてしまおうではないか。さもないと、二人とも、憂き目を見るにきまっている)と、にわかに、協力しだして、昨夜からひそかに蠢動し、近県の無頼漢や山賊の類まで狩りあつめて、さてこそ、わあっと一度に営を取囲んだものだった。

徐晃は、きのうに劣らぬ奮戦ぶりを示したが、味方は小勢だし、それに何といっても、帝の御車や宮人たちが足手まといとなって、刻々、危急にひんして来た。

折から、幸いにも、帝の寵妃の父にあたる董承という老将が、一隊の兵を率いて、帝の御車を慕って来たので、帝は、虎口を脱して、先へ逃げ落ちて行かれた。

「やるな、御車を」

「帝を渡せ」

と、郭※(「さんずい+巳」、第3水準1-86-50)、李※(「にんべん+確のつくり」、第4水準2-1-76)の部下は、叱咤されながら、御車を追いかけて来た。

楊奉は、その敵が、雑多な雑軍なのを見て、

「珠玉、財物を、みな道へ捨てなさい」

と、帝や随臣にすすめた。

皇后には、珠の冠や胸飾りを、帝には座右の符冊典籍までを、車の上から惜しげなく捨てられた。

宮人や武将たちも、衣をはぎ、金帯をはずし、生命にはかえられないと、持つ物をみな撒き捨てて奔った。