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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(三)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 312,452 字 · 628 頁
陳珪は、息をきりながら徐州城へ上がって、呂布へ目通りをねがった。
「病人のくせに、何で出てきたのか。祝いになど来ないでもいいのに」と、呂布がいうと、
「あべこべです」
陳珪は、強くかぶりを振って、云いだした。
「――あなたのご臨終もはや近づいたので、今日は、お悼みをのべに上がりました」
「老人。おまえは、自分のことを云っているのじゃないか」
「いいえ、老病のわたくしよりもあなたのほうが、お先になりました」
「なにを、ばかな」
「でも、命数は仕方がございません。ご自分で、冥途へ冥途へと、自然、足をお向けになるんですから」
「不吉なことを申すな。このめでたい吉日に」
「きょうが吉日とお考えになられるのからして、もう死神につかれているのです。――なぜならば、こんどのご縁談は、袁術の策謀です。あなたに、劉備という者がついていては、あなたを亡ぼすことができないため、まずご息女を人質に取っておいて、それから劉備のいる小沛へ攻め寄ろうとする考えなのです」
「…………」
「劉備が攻められても、今度はあなたも、劉備へ加勢はできますまい。彼を見殺しにすることは、ご自身の手脚がもがれて行くことだとお思いになりませんか」