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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(三)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 312,452 字 · 628 頁
「匹夫、玄徳め。――いつのまにか曹操と諜しあわせて、この呂布を亡ぼさんと謀っておったな」
直ちに、陳宮、臧覇の二大将に兵を授け、
「小沛の城を一揉みにもみ潰し、玄徳を生捕って来れ」と、命じた。
陳宮は謀士である。小沛は小城と見ても無謀には立ち向わない。
彼は、附近の泰山にいる強盗群を語らって、強盗の領袖、孫観、呉敦、昌、尹礼などという輩に、
「山東の州軍を荒し廻れ。今なら、伐取り勝手次第」と、けしかけた。
宋憲、魏続の二将はいちはやく汝頴地方へ軍を突き出して、小沛のうしろを扼し、本軍は徐州を発して正面に小沛へ迫り、三方から封鎖しておめきよせた。
玄徳は、驚愕した。
「さては、返書を持たせて帰した使いが、途中召捕られて、曹操の意思が、呂布へ洩れたか」
と、胆を寒うした。
先頃、曹操から、密書をもって云いよこしたことばには、呂布を討つ機会は、実に今をおいてはない。北方の袁紹も、北平と事を構えて、黄河からこっちを顧みている遑はなし、呂布、袁術のあいだも、国交の誼みなく、予と其許とが呼応して起てば、呂布は孤立の地にある。まことに、易々たる事業というべきではないか。