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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(三)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 312,452 字 · 628 頁
といった。
異口同音に、
「ありません」
諸大将、すべて起立して、賛意を表した。
「さらば征いて、小沛の危急を救え」とばかり、まず夏侯惇、呂虔、李典の三名を先鋒に、五万の精兵をさずけ、徐州の境へ馳せ向かわした。
呂布の麾下、高順の陣は、突破をうけて潰乱した。
「なに。曹操の先手が、はや着いたとか」
呂布は狼狽した。もう曹操との正面衝突は、避け難い勢いに立到ったものと観念した。
「侯成、はや参れ。萌、曹性も馳け向かえ。――そして高順を助けて、遠路につかれた敵兵を一挙に平げてしまえ」
呂布の命令に、呂布の軍は直ちに軍の移動を起した。
それまで、小沛を遠巻きにしていた彼の大兵が、一部、それに向ったので、全軍三十里ほど、小沛から退いたのであった。
城中の玄徳は、
「さてこそ、許都の援軍が徐州の境まで着いたと見ゆる」と察して、孫乾、糜竺、糜芳らを城内にのこし、自身は関羽、張飛の両翼を従えて今までの消極的な守勢から攻勢に転じ、俄然、凸形に陣容をそなえ直した。
――が、なおそこは、静かなること林の如く、動かざること山のようであったが、すでに呂布軍の一角と、曹操軍の尖端とは激突して、戦塵をあげ始めていた。