輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(三)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 312,452 字 · 628 頁

青空文庫

暫くすると、乾、巽の二つの門から、ひたひたと、夜の潮のように、おびただしい人馬が、声もなく火影もなく、城内にはいって来た。そしてまた、墓場のようにしんとしていた。

陳登は、見届けると、第二の合図をあげた。それは望楼から打揚げた狼烟であった。シュルシュルシュルと火鼠のような光が空へ走る。

城外十里の彼方にあって、その火の手を待っていた呂布は、

「それっ、蕭関へ」と、一斉に駈けだした。

揉みに揉んで、全軍、道を急いで行くと、同じような速度で砦から出てきた大部隊があった。

徐州を救えと、何も知らずに急いできた陳宮の軍隊だった。

呂布のほうでも知る筈はない。暗さは暗し、双方とも疑心暗鬼に襲われているところである。――当然、大衝突を起すと共に、かつての戦史にも見られない程な――酸鼻な同士討ちを徹底的に演じてしまった。

二

「はてな?」

呂布はようやく気がついた。

同時に、相手の軍勢の中でも、

「戟を引け、者どもしずまれ。――もしや相手は味方ではないか。曹操の軍とも思われぬふしがある」と、陳宮の声がしきりとしていた。

「馬鹿っ。同士討ちだっ」

呂布はどなった。

けれど、そう気がついたのがすでに遅い。