輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(三)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 312,452 字 · 628 頁

青空文庫

「往年、長安からご遷都のみぎり、不肖、身をもって賊徒を防ぎ奉った功労を、時に思し召されて」

「何。あの時の恩賞を今頃? ……。さりとは遅いお沙汰ではあるが、陛下の御衣玉帯を親しく賜わるなどは、例外な特旨。何してもご名誉この上もないことだ」

「徳うすく功も乏しき微臣に、まったく冥加に余ることと感泣しております」

「さもあろう。曹操なども、少しあなたにあやかりたいものだ。その御衣と玉帯を、ちょっと、予に見せて給わらぬか」

曹操は手を出して迫った。そして董承の顔色を読むようにじっと見るのであった。董承は、踵の下から全身に慄えの走るのをどうしようもなかった。

――今日、功臣閣での帝の御気色といい、その折の意味ありげなおことばといい、董承は、ただごとではないと恐察していた。もしや賜わった御衣玉帯のうちに、密詔でも秘め置かれてあるのではないか? ――と、何となく、危ぶみおそれていたので、曹操のするどい眼に迫られると、とたんに彼は背に冷や汗をながしたのである。

「見せ給え」

曹操にせがまれて、彼は、ぜひなく御衣玉帯をその手に捧げた。

曹操は無造作に、御衣をぱらりとひろげて、陽にかざした。