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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(三)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 312,452 字 · 628 頁
乱暴な口ならいくらもたたくが、主君に忠諫などは、得手でない限りである。
「関羽、云ってくれ」
そっと、突っつくと、
「なんだ、貴様がおれの手をひッぱってきたくせに」
「おれは、後でいうから」
「家兄。――きょうはそう呼ぶことをおゆるし下さい」
関羽は畑にひざまずいた。
「なんじゃ改まって」
「われわれ愚鈍な生れには、ちと解し難く、思われてなりませんので、ご意中を伺いに参った次第で」
云いかけると、張飛は、
「手ぬるい手ぬるい。そんな云い方ではだめだ。面を冒して直諫してこそ、忠臣のことばというものじゃないか」と、小声でけしかけた。
「うるさい、黙っておれ――」と側の張飛を叱って、関羽はまた、
「さだめし、何か深いお考えのあることとは存じますが、ここ二月も毎日菜園へ出られ、黙々、百姓の真似事ばかりなされておいでになりますが、なぜ、ご自身で糞土を担がなければなりませんか。――お体のためとあらば、弓馬の鍛錬をあそばしていただきたいものと思いますが」
「そうだ!」と、張飛はその図にのって、
「今から君子や隠者の生活でもありますまい。百姓をやるなら何もわれわれ桃園に血をすすり合って、こんなとこまで、旗をかついで来なくともよかったんだ。